よく「暑さ寒さも彼岸まで」と聞きますが、
そもそもお彼岸ってなに?と思ったことありませんか?
ここでは
・お彼岸って何?由来は?
真西に沈む夕日を礼拝するのはなぜ?
・2017年のお彼岸の時期はいつ?
お彼岸の具体的な日付が決まっていないのはなぜ?
について紹介していきます。
お彼岸って何?由来は?
お彼岸とは、ご先祖様に感謝して供養をする仏教行事のことで、春と秋の年2回あります。
春分の日もしくは秋分の日をはさんで、前後3日間を入れた7日間をお彼岸といい、最初の日を「彼岸の入り」、春分の日を「彼岸の中日」、最後の日を「彼岸の明け」といいます。
なぜ春分の日もしくは秋分の日をはさんでお彼岸というのでしょうか?
「春分の日」は、自然をたたえ、生物をいつくしむ日、「秋分の日」は、祖先をうやまい、亡くなった人々をしのぶ日として、国民の祝日として定められています。
これらの日を祝日にしている国々はありますが、この前後7日間、ご先祖様の供養をするお彼岸という行事は、仏教のインドや中国にはなく、日本のみになります。つまり、お彼岸は日本独自の仏教行事になります。
そもそも、お彼岸の「彼岸(ひがん)」とは、仏教用語で「仏の住む世界」のことをいい、極楽浄土を意味しています。極楽浄土には、阿弥陀仏や私たちのご先祖様が住んでいると考えられており、太陽の沈む西方にあるとされています。
一方、私たちがいる煩悩や迷いのある世界、現世を「此岸(しがん)」といい、東方にあるとされています。
春分の日、秋分の日は、昼と夜の長さが同じで太陽が真東から昇り、真西に沈むため、その日は、現世(此岸)が、極楽浄土(彼岸)へ一番近づくと考えられてきました。
そのため、春分の日もしくは秋分の日の夕日に、仏さまがいらっしゃる、ご先祖様がいらっしゃる、いずれ私たちが逝く、遥か彼方の極楽浄土へ思いをはせて拝んだことがお彼岸の始まりと言われています。
どの時代でも生を終えた世界に関心が高く、極楽浄土を願い、またご先祖様を敬いしのぶ気持ちが、お彼岸として定着し、日本独自の大切な仏教行事とされてきたのでしょう。
そのため、この期間は、ご先祖様の霊を敬い供養をする期間とされ、墓参りや寺詣りが行われます。
真西に沈む夕日を礼拝するのはなぜ?
真西に沈む太陽を礼拝すると、極楽浄土にいらっしゃる阿弥陀仏を正面から拝むことになり、功徳があると言われています。
さらに、あの世にいるご先祖様をしのび、感謝することで、極楽浄土に行くことができるとも考えられているからです。
2017年のお彼岸の時期はいつ?
2017年のお彼岸の時期は下記になります。
お彼岸の具体的な日付が決まっていないのはなぜ?
春分の日、秋分の日は、下記の通り、国民の祝日に定められています。
「春分の日」=自然をたたえ、生物をいつくしむ日
「秋分の日」=祖先をうやまい、亡くなった人々をしのぶ日
しかし、具体的な日付が記載されておらず、毎年同じ日ではありません。
なぜなのでしょか?
その理由は・・・
国立天文台が地球と太陽の動き方や位置関係から、翌年の春分・秋分の日を算出しているからです。前年の2月1日に、翌年分の暦をまとめた「暦要項(れいようこう)」として春分・秋分の日が公表されます。(例えば、2016年2月1日には、2017年の春分の日、秋分の日が書かれた暦要項が公表されます)
詳しく説明しますと、
太陽の通り道を”黄道”といい、地球の赤道を天球にまで延長した線を”天の赤道”と言います。この黄道と天の赤道が交わる点を春分点・秋分点と呼び、太陽が春分点・秋分点の上を通過する瞬間を、春分日・秋分日と言います。つまり、春分日=春分の日、秋分日=秋分の日になります。
このように、太陽の動き、地球の動きを観測し、翌年の春分日・秋分日を算出しているのです。
しかし地球の動きは常に変化しているため、観測結果から数年先まで計算通りになるとは限らないため、毎年、翌年分の暦を正式決定してから公表しているのです。
まとめ
お彼岸について参考になりましたでしょうか?
お彼岸という行事を通して、これからもご先祖様を敬う気持ちを大切にしていきたいですね。
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