読書感想文を書こうとしたとき、
・感想だけだと2~3行で終わってしまうので、あらすじを書いている。
・あらすじで字稼ぎしても、原稿用紙2枚を書くのが精いっぱい。
・素直に思ったことを表現しようとしても、「面白かった」「ドキドキした」など
小学生のような簡単な言葉しか思いつかない。
というようなことがよくあります。
感想文を上手に書いている人は、どんなことを書いているのでしょうか?
ここでは、
・読書感想文が苦手な中学生でも分かりやすい書き方を紹介
・読書感想文の書き方のコツとは?
・読書感想文の書きやすい中学生におすすめな本とは?
について紹介しています。
読書感想文が苦手な中学生でも分かりやすい書き方を紹介
ここでは、あらすじのような字稼ぎではなく、感想文に書く内容について、具体的にどんなことを書いたらいいのか?分かりやすく紹介していきます。
①まず、本との出会いや、読もうと思ったきっかけを簡単に書きましょう。
例えば
<本との出会い>
友人に勧められて、
書店で見かけて・・・など
<読もうと思ったきっかけ>
部活動をやっていて、スポーツ系のものが気になったから、
ペットを飼っているから、動物系の本を読みたくて、
今話題の○○について興味があったから・・・など
本に関わる自分の体験や考えがありましたら、書いてください。
②本のあらすじを”簡潔”に書きましょう。
本を読んでいない人に、感想を伝えるために、”こういう出来事があって、主人公がこうした”程度で簡潔に。
※ここでダラダラとあらすじや、感想を書かないように気を付けてください。
③本を読んで、印象に残った場面(部分)を紹介してください。
本の文章をそのまま書いても良いです。
④③について、どうして印象に残ったのか?
どうしてそう思ったのか?印象に残った理由を書いてください。
⑤③から連想した自分の体験を紹介してください。
にた体験が無くても、”自分ならどうするか?”と考え、本と自分を比較したことを書いてください。
⑥本を読み終えて、自分はどのように変わったのか?
印象に残ったことや感じたことから、自分がどのような考えをもったのか?
今後どうしようと思ったのか?などを書いてください。
上記の①~⑥の順に書いていくと、読書感想文は完成です。
今までは①や②をダラダラ書いていたかもしれませんが、①・②は簡単に短く書き、③~⑥に重点をおいて感想文を書くようにしましょう。
というのも、この本を読んで、感動しました。で終わるのではなく、
どうして感動したのか?についてしっかり考え、読書を通じて、「自分はどのように変わったのか?」という「自己の変容」を書くことによって、オリジナルの素晴らしい読書感想文になります。
といっても、③~⑥の印象に残ったことや理由、感想を書くときって、どういう風に書いたらいいのか良いのか分かりにくいものです。
下記の「読書感想文の書き方のコツ」を参照ください。
読書感想文の書き方のコツとは?
読書感想文は「感想文」ですから、あらすじのような本の内容を紹介するのは短めに、自分自身を語る文章をたくさん書くようにしましょう。
上記の③~⑥について、具体的に紹介していきます。
③印象に残った場面について
これは、本を読みながら、感動した個所に付箋するようにしてください。
しかし、付箋したところ全てについて感想文に書かないといけない訳ではありませんのでご安心を。
それぞれの場面について考え、すごく印象に残ったというのを、いつくか抜粋して、それについて感想文に書くようにしましょう。
④どうしてその場面が印象に残ったのでしょうか?
印象に残った理由、感想を文字や文章で表現することはとても難しいことです。
では、どうするといいのでしょうか?
印象に残った理由を考えるときにおすすめなのが・・・下記の例です。
例えば「面白いと思った」ことについて、
→どこが面白いと思った?
→P.15の3行目の○○の箇所
→どうして○○が面白いと思った?
→・自分もにた経験をしたことがあったから。
・自分ならこうするけど、主人公は全く違う行動をとったから。
・主人公△△の考えが、私の考えに似ていたから(もしくは、真逆の考えだから)。
→どうして・・・?
このように「どうして?」を繰り返してください。
白紙を用意して、矢印をひきながら書いていくと、思ったことや理由が簡単に整理できますので、ぜひやってみて下さい。
⑤自分の体験を紹介するには? どんなことを書くのか?
先ほどの、印象に残った理由について矢印で掘り下げていったときに、(もしくは印象に残った場面に)”自分ににた経験”がありましたら、そこから更に話を膨らませて書いてください。
にた経験が無くても、
主人公や、登場人物が、「もしも自分だったら」どうしたかな?今の自分なら出来るな?今の自分と何が違うかな?(もしくは、今の自分と同じところは?)
などのように、本と自分を比較してみてください。
「小さい頃の自分の体験を思い出した」
「去年、同じような体験をした」
「主人公△△と同じ思いで共感した」など
本のテーマに関連した自分の体験を具体的に作文として書いてください。
しかし、必ずしも本に共感する必要はありません。
もし、共感できないと思いましたら、その理由をしっかり書いてください。
どこが?どうして?どういう印象が残ったのか?
印象に残った箇所が何か所かあれば、それらについて「③印象に残った場面→④印象に残った理由」の順に書いてください。
印象に残った理由以外に、自分の経験や、自分なら?と考えたことを書いていくと、あっという間に感想文ができませんか?
⑥本を読み終えて、自分はどのように変わったのか?
最後に、この本を読んで感じたことを今後の生活にどう生かしますか?
主人公が素晴らしいことをしていたのでしたら、自分も勇気を出してもっと色んなことにチャレンジしてみたい。
など、自分がどのような考えをもったか?、今後どうしてみたいか?自分自身の意見を書いてください。
以上、③~⑥について詳しく紹介しましたが、
感想文を書くポイントは、本を読んで得た考えや、感じた事を、それまでの自分の生活や考え方と上手く結び付けたり、比較して、自己の変容を書くことです。
最初から原稿用紙に向かわずに、まず紙やノートに、付箋したことや感じたことを、色々とメモして、使えそうなところをふくらまして、考えをまとめましょう。
そして、書く順序を考えてから、原稿用紙に書くのがおススメです。
自分なりによく考えた意見が素晴らしい感想文になりますので、頑張ってください。
読書感想文の書きやすい中学生におすすめな本とは?
自分自身の生活を見直してみてください。
興味や関心のある物ごと(スポーツ、音楽、恋愛、友情、将来の悩み など)や、最近考えている問題ごとは何ですか?
人によって、興味や関心のあるテーマは様々ですよね。
なので、読書感想文を書きやすい本は人によって異なります。
では、自分が読書感想文を書きやすい本、自分に合った本はどうやって選ぶと良いのでしょうか?
今、熱中していることはありませんか?
(例えば、打ち込んでいる部活や、大好きなバンド、ペットを飼い始めたこと、ダイエット料理とか)
主人公がそれらを行っている物語は、共感しやすいと思います。
全く同じではなくても、スポーツ系とか文化系とか色々ありますので、テニスがテーマの話だったら「僕は野球部で・・・」とか、吹奏楽部の話で「私は美術部で・・・」など。
また、可愛がっているペットがいれば、動物モノなど。将来つきたい職業などが出てくる物語など。
そのため、読書感想文を書く場合は、
『自分の体験などとリンクしやすいものを選ぶ』と共感しやすくて書きやすいのではないでしょうか?
逆に、あまりにも不幸な話や名作でも壮大すぎるテーマのものは、それに並ぶぐらいの体験をしていないと、頭で考えただけの薄っぺらい感想文になってしまうので避けましょう。
ただし、気を付けていただきたいのが、必ず書店で本を手に取って、『読みやすい』か確認してください。
どんなに名作でも、いいことが書いてある本でも、読んでいて疲れてしまうような本は、きっと「自分に向いていない本」です。
以上より、読書感想文が書きやすい本とは、
・自分が熱中していることで、自分の体験などとリンクしやすいもの
・今の自分が読みやすいもの
この2つのポイントに気を付けて、本を選んでみてください。
参考に・・・
「青少年読書感想文全国コンクール」のリンクを添付します。
おすすめな本以外にも、「入賞作品紹介」から、昨年度の入賞作品を読むことができます。
まとめ
読書感想文の書き方について、参考になりましたでしょうか?
今まで、あらすじや本の内容を書いて字稼ぎしていた方は、ぜひ、本と自分自身を比較した上記の書き方にチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
オリジナルの読書感想文ができ、自分の考えを深めることで、新たな自分も発見できるかもしれませんね。