お食い初めとは、赤ちゃんの歯が生え始めたことを祝い、
「赤ちゃんが一生食べ物に不自由しないように」と願い、
祝い膳を整えて赤ちゃんに食べるマネをさせる儀式です。
このお食い初めの歴史は古く、平安時代から行われています。
初めて魚を食べさせるので「真魚(まな)始め」、
初めてお箸を使用するので「箸初め」「箸ぞろえ」「箸祝い」とも呼ばれています。
祖父母や身内、ごく身近な人たちだけを招き、内輪でささやかにお祝いしましょう。
お祝いをする時期や、日数の計算方法、準備する食器類や、献立、儀式の流れについて紹介します。
お食い初めはいつ?日数の計算方法は?
お祝いをする時期は、生後100日、110日、120日と地方によって異なります。
100日のところが多いことから、「百日(ももか)の祝い」とも呼ばれています。
では、いつから数えて100日目なのでしょうか?
産まれた日が1日目?次の日からカウントするのか?によって変わってきます。
下記に、日数の計算方法について紹介します。
赤ちゃんの最初の行事「お七夜(命名)」は、生後7日目に行います。
この7日目は、生まれた日を入れて計算します。
例えば、7月1日生まれの場合、7月7日が7日目になります。
この「お七夜」と同様に、生まれた日を入れてお食い初めの100日目を数えますと・・・
例えば、7月1日生まれの場合、
7月1~31日(31日)
8月1~31日(31日)
9月1日~30日(30日)
10月8日が100日目となります。
以上、日数の計算方法を紹介しましたが・・・
実は、この100日目に必ずしもお食い初めをしなければならないという決まりはありません。
ですので、この100日目にこだわらず、
100日付近のお父さんお母さん、ご両親のご都合の良い日にゆっくり行われてはいかがでしょうか。
我が家では、共働きのため平日に料理等を準備するのが難しく、
100日目付近の休日に行いました。
義両親も来て下さり、時間が無くてバタバタすることなく、
ゆっくりとお食い初めのお祝いをすることができ、大変良い思い出になりました。
地方によっては考え方が異なる場合がありますので、
まずはご両親へご相談されてアドバイスを頂くのはどうでしょうか。
お食い初めで使用する食器は?
お食い初めの祝い膳に使用する食器は、
男の子は内外とも朱で、女の子は内側が朱で外側が黒の漆器となります。
本来は柳の白木の箸、椀は素焼きでしたが、今は漆器を用います。
しかし漆器は高価ですので、実際に使える離乳食用の食器をそろえるのでもいいでしょう。
これら漆器の祝い膳一式は、母方の実家から贈るのが習わしとなっていますが、
最近では離乳食用の食器を贈るご家庭が増えてきています。
我が家では、可愛い絵柄の離乳食用の食器セットを頂きました。
お食い初めでは、離乳食用食器に祝い膳の料理を盛り付け、
入りきらなかった料理は家にある食器で代用して行いました。
もうすぐ娘が6歳になりますが現在も使用しており、重宝しています。
また簡単に行いたい方は、お盆の上に、子供用のお茶碗やおわんを乗せるだけでも、
雰囲気が出て良いかと思われます。
お食い初めの祝い膳の献立は?
祝い膳の献立は、地域によって異なりますが、
・尾頭付きの鯛
・焚き物(煮物)
・香の物(漬物)
・汁(お吸い物)
・赤飯または白飯
・紅白もち5個
・梅干し
・小石(歯固め石)
などが一般的なお食い初めのメニューとなります。
この献立にある梅干しには、シワになるまで長生きできるように、
小石には石でも噛めるような丈夫な歯が生えるようにという願いが込められています。
焚き物や香の物には、季節の旬な野菜や縁起の良い食材を使用するといいでしょう。
また赤ちゃんが実際に食べられるもの(果汁や野菜スープなど)も用意するのもいいでしょうし、
お祝い事ですのでケーキを準備されるご家庭もあります。
小石(歯固め石)には、お宮参りに行かれた神社の境内の小石を用います。
(お食い初め式を終えると境内へお借りした石を返しましょう)
お仕事をされていて祝い膳を準備されるのが難しいという方は、
外食でも“お食い初め用の料理”があるお店がありますので、探されてみてはどうでしょうか?
お食い初め儀式の流れは?食べさせるマネの順番は?
お食い初めの儀式とは、赤ちゃんを膝に抱いて箸をとり、食べさせるマネをします。
この赤ちゃんに食べさせる(マネ)役目の人を、「養い親」と言います。
「養い親」は、その日に集まった年長者(祖父母や親戚の中の長老)にお願いしましょう。
赤ちゃんが男の子の時は男性、女の子の時は女性が務めます。
親子で行う時は、お父さんやお母さんでも構いません。
お食い初めの儀式の流れは、
①歯固めの儀式
小石に箸でさわった後、赤ちゃんの歯ぐきにそっと触れます。
②赤ちゃんに食べさせるマネ
「ご飯→汁→ご飯→魚→汁」の順番で、3回食べさせるマネをします。
その後は、皆さんで美味しく料理を頂きましょう。
⇒お食い初め膳とは?仕出しを初めて注文し、お祝い儀式を行いました。